「俺とのエピソードは絶対もっておいたほうがいいよ。」って教えてくれた
──そして昨年12月24日に開催された豆柴の大群の〈4周年記念ライブ「ら:すたーと」〉のなかでは都内某所との合併が発表されましたよね。当時の心境はいかがでしたか?
クロちゃん:正直、発表したときの空気がやばかったんですよ。会場の空気が落胆と絶望と怒りが混じった感じ。いろんな現場を経験しているうちのマネージャーが「こんな空気は、はじめて。二度と味わいたくない」って言っていたくらいです。「ここでひとつでも間違えたら豆柴が終わるかも」と思っていました。
──僕も会場にいたんですけど、あのときクロちゃんがその空気を覆そうと「頑張るぞ」という姿勢を見せていたのは、正直カッコ良かったですよ。
豆柴の大群4周年記念ライブ「ら:すたーと」のライヴレポート
クロちゃん:メンバーがあのとき、本当に思っていることを言ってくれたからこそ、自分もしっかり話さなくちゃと思っていました。
ナオ:あんなに熱く語っているクロちゃんを見ることはなかなかないから、私たちも心を動かされましたね。
モモチ・ンゲール(以下、モモチ):さすがステージにずっと立っているプロの芸人さんだなと思いました。
クロちゃん:自分でも確かに空気が変わったなと思いました。彼女たちは残るという選択をしたからこそ、「貧乏くじを引かせちゃいけない」と本気で思いましたね。
──合併することに対しては、クロちゃん自身はどういう気持ちだったんですか?
クロちゃん:俺は正直、ナシでした。合併することがプラスになるとは思えませんでした。でも合併したら、どちらのグループの楽曲も使えるし、ファン同士の化学反応が起きるかもしれないということは考えました。起爆剤は大切なので、一か八かだけど乗っかったわけです。
──「水曜日のダウンタウン」では、ナオさんがクロちゃんに電話で合併について相談しているシーンも流れましたよね。あのとき、クロちゃんは本当にアドバイザーの役割をしていたんだなと思いましたよ。
クロちゃん:俺もあんなの撮られてると思ってないからね!
ナオ:私ももちろん知らなくて、クロちゃんにガチの相談をしていました。オンエア後に、「あんなに悩んでいたんだね」という声をたくさんもらったんですよ。クロちゃんはいつも親身になって相談を聞いてくれます。
クロちゃん:あのとき実はアイカにも電話で話を聞いていたんですよ。モモチやレオナにも電話しようと思ってLINEしたんだけど、レオナの返信がすごく遅くて、途中でもういいやって思っちゃった(笑)。
レオナ:でも電話するようなLINEじゃなかったですよね? 「大丈夫?」って来たので「大丈夫です!」って送りました。
クロちゃん:思いは伝わらなかったみたいです…。
レオナ:でもみんな電話していて、いいなあと思っていましたよ。
クロちゃん:本当に? 返すのめちゃくちゃ遅かったけどね (笑)!
レオナ:すみません、ちょっと無視してました(笑)。
クロちゃん:ちょっとー!メンバー全員に言えることだけど、こういうインタヴューとか受けても、いい子ちゃんなだけの記事っておもしろくないからね! 君たちはバラエティから生まれたアイドルだから、そこはしっかりしないと。
ナオ:これは結構以前から言われていますね。クロちゃんは入りたてのときも、「俺とのエピソードは絶対もっておいたほうがいいよ。」って教えてくれたんですよ。
クロちゃん:そんなこと言ってるけど、全然そういうエピソード言わなかったからね! 多分最初は叩かれることにデリケートだったんですよ。だからおもしろそうだなと思っていることも言えなかったと思うんです。でも常に炎上している俺が作っているグループなんだから、炎上するのは当たり前なんですよ。だから炎上を怖がらないで、もっとグイグイいっても良いんだよ!
──説得力がすごいですね。
クロちゃん:でもそういう話をしてるとき、アイカが「炎上しても、それはクロちゃんのせいなんですね」ってめちゃくちゃな解釈をしたんですよ (笑)。違うよ、炎上したら、それは自分たちのせいだよ。
アイカ:今思うとひどいですね(笑)。でもクロちゃんのせいにしちゃえばいいかなって。
クロちゃん:アイカはずっとひどいからね! アイカに「少し口が臭いです」って言われてから、そのイメージめっちゃついたからね!しかも結構ウケてたし!
アイカ:だって、臭かったんだもん!
──(笑)。実際、今年に入ってからの動きはどう見ていますか?
クロちゃん:パフォーマンスが縮こまってるというか、いい子を演じすぎている気がしました。怒られるくらいしないと次のステージにいけないし、負けちゃう。素敵なグループになってきているけど、もっと怒られてほしい。
ナオ:え…怒られちゃうんですか。
クロちゃん:ナオ、何か言いたそうだね?
ナオ:いまは自分たちでどうやっていこうか考えている最中なんですよ。この前開催したワンマンライヴ〈MONSTER NiGHT〉では、タイトルにちなんでゾンビメイクしたり、SEをモモチが作ってくれたり、ライヴについて話し合ったんですよ。だからクロちゃんにも見てほしかったんですけど、来てくれなくて…。
クロちゃん:俺は大事なときに行ってなかったんだね…。
一同:そうだそうだー!
──話は変わりますが、先日ミクさんが3月31日をもって脱退を発表しました。このことについて、クロちゃんはどう感じていますか?
クロちゃん:再スタートするって腹を括った部分もあったから、本当に残念でしたね。ミクは都内某所からひとりだけだったから、プレッシャーもあったと思います。色々あった中で最後まで残ってくれたのはありがたかったです。だからこそ、背負わせすぎたのかなと思いますね。
──責任も感じているんですか?
クロちゃん:そうですね。あのとき俺が番組(「水曜日のダウンタウン」)のなかで、リチと付き合わなかったら、うまい具合に良いグループになっていたのかもしれないと思うこともあります。
ナオ:もしリチがそのまま都内のメンバーとして活動していたらってことですよね。
クロちゃん:そうね。まあでも豆柴のときも、番組でカエデ(元メンバーのカエデフェニックス)に告白して彼女にしようと思ったし。そういう意味では最初は気まずかったよ。元カノ、元カレみたいになってたから。
ナオ:いや、元カノ、元カレみたいにはなってないし! 振られてるんですから。勝手に言わないでください。
クロちゃん:そんなこと言わないでよー!まあ「アイドルとは恋愛禁止だ」って思っていて、それでリチにはアイドルをやめさせちゃったので、その責任も感じましたね。リチがいたら、都内某所は違う道を歩んでいたかもしれない。だから、たまに期間限定で助っ人としてリチを貸そうかなとも思ったんですよ。それこそ「誰が言うとんねん!」だからやめてしまったけど、ミクが最後まで頑張ってくれたことには、すごく感謝していますね。