【行かなきゃ ASP Episode30】「結んだこの絆を解かずに、もっと固くしていきたい」──ユメカ・ナウカナ?が語る、強まる絆の輪
2度目の海外公演〈WACK in the U.K. Vol. 2〉を終え、さらなる飛躍を目指すASP。メンバー個別インタヴュー第7弾は、ユメカ・ナウカナ?が登場。最近は松本大洋の漫画や、アイドル以外の音楽にも触れ、インプットを大事にしているという彼女。昨年11月の〈WACK in the U.K.〉第1弾のエピソードや、AFJBがプロデュースを担当した最新シングル「Black Nails」の話を訊きました。さらには今年10月に開催を控える日本武道館単独公演への意気込みも、ユメカ節炸裂で語ってもらっています。
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INTERVIEW : ユメカ・ナウカナ?(ASP)
ユメカ・ナウカナ?と喋っていると本当に楽しい。もちろん彼女の饒舌な喋りっぷりもあるのだが、垣間見える思慮深さや知見の広さ、ASPを俯瞰して捉えることもできていて、やっぱり彼女はASPを成り立たせる存在なんだなと思う。
ASPの7人を取材してみて、とにかく勢いを感じる。武道館、キャパはでかいけど、ならず者と絶対に成功させて欲しい。その力が、今彼女たちにはあると思う。
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
写真 : 大橋祐希
結構ワールド・ワイド・ユメカでした(笑)
——ユメカさんが最近ハマっていることはなんですか?
ユメカ・ナウカナ?(以下、ユメカ):最近は漫画を読むようにしています。松本大洋さんの『ピンポン』とか『鉄コン筋クリート』にどっぷりハマっていますね。
——いいですね。松本大洋さんの漫画は、どこが魅力なんですか?
ユメカ:絵が引き込まれますし、登場人物もおもしろいですね。現実から離れすぎていない感じも好きで、キャラクターの描き方がすごいと思います。
——どの作品が好きですか?
ユメカ:なんだかんだ『鉄コン筋クリート』ですね。はじめて読んだときは小学生だったんですけど、そのときはよくわからなくて。でも読めば読むほど好きになっています。
——他にハマっていることはありますか?
ユメカ:全然知らないバンドさんのライヴに行ったりしています。
——おお! 最近は誰のライヴを観に行ったんですか?
ユメカ:Danabluさんという大阪のバンドのライヴを観ました。楽しかったですね。WACK所属のバンドになった、くだらない1日さんと対バンをしたときに、いろんな闘い方を知りたいなと思ったんです。自分たちがこれから大きくなっていくなかで、アイドルという枠ではない状態で戦うにはどうしたらいいのか、ずっと考えていて。だからアイドル以外のジャンルのライヴも観ようと思っています。
——確かに、ASP以外に視野を広げるのは大事だと思います。
ユメカ:いろいろ吸収していきたいですね。それにいまは武道館という大きい目標に向けて、1年かけて頑張っている最中なんですけど、同時に1ヶ月くらいでできる目標とかしたいことも決めるようにしているんです。去年はひたすら野音に向けて頑張ったりしていたので、日々の楽しみも今年は作りたいと思っています。それこそ、漫画全巻買ってみるとかバンドのライヴを見にいくとか。仕事が趣味みたいになると、頭がすごく固くなっちゃうと思いますし。
——そう思うようになったのは、きっかけがあるんですか?
ユメカ:ためにならなそうなことでも、結果的にためになることってあるじゃないですか。いままでは「この時間無駄だな」と思うことをやるのが怖くて、楽しみを探すのもやめていたんですよ。でもどんどん出てくる考えもつまんなくなってきて、「こりゃいかんな」と思ったんです。漫画とか読んだら、笑顔も自然とでるようになりました。
——素晴らしいですね。昨年2023年11月16日にはWACK初の海外公演〈WACK in the UK〉が開催されました。もうすぐ2回目のUKライブも開催されますが、感触はいかがでしたか? (取材は2024年3月27日以前に実施)
ユメカ:新鮮でした。はじまる前は、かなり意気込んでいったんです。海外でも人気のある、きゃりーぱみゅぱみゅさんや新しい学校のリーダーズさんの動画も見て、どうやって自分たちの魅力を伝えればいいか考えていたんです。でも結局、やっぱりASPはASPのスタンスでライヴをお届けするのが1番いいんじゃないかということになりました。ライヴ始まる前にも渡辺(淳之介)さんが、「ここにいるお客さんは固定概念とか気にしていないと思う」と言ってくれて、なおさら自分たちのスタンスでライヴできました。
——なるほど。イギリスでの1番の思い出はなんですか?
ユメカ:でかいフィッシュ・アンド・チップスを食べたことですね! 小魚のフライが出てくるのかと思ったら、大魚のフライが出てきてびっくりしました(笑)。でもそれを7人でつついたのがすごく良かったですね。あとは1人で電車に乗ってアビー・ロードに行きました。
——アビー・ロードといえば、ビートルズの聖地じゃないですか。なぜ行こうと思ったんですか?
ユメカ:せっかくですし、大物の歩いた道を歩いておこうと思って行きました。最近たくさん音楽を聴いていて、そのなかでビートルズの曲も好きになったんです。しっかり写真も撮ってもらいましたよ。結構ワールド・ワイド・ユメカでした(笑)。
——ワールドワイドユメカ(笑)。アビー・ロードに行って感じるものはありましたか?
ユメカ:意外と普通の街並みのひとつでしたね。でもそんな場所をビートルズが自分たちの聖地にしたのはすごくないですか。それはめっちゃかっけえなと思います。私たちASPも道玄坂をアビー・ロードにします(笑)! そりゃあ無理か(笑)。